国産「H3」ロケット新型エンジン公開…燃焼試験に
成功
2020/02/14 18:29
 宇宙航空研究開発機構(JAXAジャクサ)と三菱
重工業は14日、2020年度後半の打ち上げを目指
す次世代国産ロケット「H3」の新型エンジン「LE
―9」を、秋田県大館市にある同社の試験場で公開し
た。

 前日の13日には、3基そろった新型エンジンの燃
焼試験に成功し、JAXAの岡田匡史まさしプロジェ
クトマネージャは「打ち上げに向けて、大きな山を越
えた」と話した。

 LE―9は、2段式ロケットの1段目のエンジン。
現在の主力ロケット「H2A」の1段目エンジンが1
基なのに対し、H3は最大3基で打ち上げる。3基そ
ろった状態で公開されるのは、今回が初めて。

 新型エンジンは、H2Aに比べて推力が約1・4倍
あり、より大きな衛星の搭載や、複数の小型衛星の同
時打ち上げにも対応できる。

 開発を担う三菱重工業は、部品の一部を3Dプリン
ターで造るなどしてコストを削減。H3の打ち上げ費
用は、H2Aの約半分にあたる約50億円と見込む。