「こんなに幼稚な発言がまかり通っている」
それは、2021年7月、新潟県三条市で開かれた安倍さんの講演の発言でした。
「子どもたちの世代にツケを回すなという批判がずっと安倍政権の時にあった。でも必ずしもこの批判は正しくはないんです。特にコロナ対策においては、政府・日本銀行が連合軍でやっていますから、政府が発行する国債は日本銀行がほぼ全部買い取ってくれています。
みなさん、どうやって日本銀行は政府が出す巨大な国債を買うと思います? どこからお金を借りてくるのか。違います。紙とインクでお札を刷るんです。20円で1万円札ができるんですから。
つまり、それは新しいお金が誕生して世の中に出ていきますから。それはデフレ圧力に対抗する力にもなります。同時に円高が進んでいかない力にもなっていくということであります。日本銀行というのは、政府の言ってみれば子会社の関係にあります。連結決算上は実はこれは政府の債務にもならないんです。
ですから、子孫の代にツケを回すというのは正しくありません。ただ、2つだけ副作用があります。インフレがどんどん進んでいくという問題。もう一点は円の価値がどんどんどんどん暴落していくという問題。
でも、みなさんそんなことになってますか。全くなってない。いま下手をするとまたデフレに突入してしまうかもしれないという状況。今の状況であれば、もう1回、もう2回でもいい。大きなショットを出して国民の生活を支えていく、大きな対策が必要であります」