河井克行・案里夫妻に1億5000万円を渡した安倍は「共犯」だ
サンデー毎日
通常国会閉会の翌日、現職国会議員夫妻が公職選挙法違反容疑で逮捕された。
2019年の参院選をめぐり、94人に現金約2570万円を配った大規模な買収容疑だ。
夫妻の足跡とともに、新人候補に破格の1億5000万円が提供された舞台裏とその責任を問う。
◇買収容疑の交付罪に安倍首相を問えるのか?
というのも、党本部から1億5000万円の援助が案里氏陣営には配られていたからだ。
この援助金が、94人に配った約2570万円の買収の原資と見られている。
一方、もう一人の公認候補、溝手陣営への党からの援助は1500万円。10分の1の金額だ。
「聞いたことがない破格の扱い。政高党低の1強体制の中、
露骨な官邸主導で物事が行われたとしか思えない」(自民党衆院議員)
「安倍首相は克行氏を入閣させたが、早々の辞任で大恥をかかされたとの思いが強い。
しかし、参院選では山口の地元秘書4人を案里陣営に送り込み、自身も応援に入った。
明らかに一枚も二枚もかんでいたのに、都合が悪くなるとそっぽを向く」
もはや身内の自民党内からも厳しい声が飛ぶようになった。
さらに、政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう指摘する。
「東京地検は自民党本部に家宅捜査をすべきです。買収をしたのは夫婦とされていますが、
選挙資金1億5000万円を援助したのは党本部ですから。
これだけの巨費をつぎ込まれれば、買収に使って是が非でも勝てと言っているようなもの。
いわば安倍首相も買収容疑の共犯と言われても仕方ありません」
前代未聞の買収疑惑の真相解明は始まったばかりだ。