旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と自民党との癒着への嫌悪感が、注目の首長選にも大きく影響し始めた。本土復帰50年の節目に行う沖縄県知事選(11日投開票)は、自民党が歴史的な惨敗を喫しそうなのだ。
【写真】2018年の沖縄知事選では創価学会員が自民に反旗、玉城氏の開票会場で掲げられた「三色旗」
地元紙など各社の調査では、「オール沖縄」が推す現職知事の玉城デニー氏(62)が自公推薦の佐喜真淳氏(58)を大きくリード。無所属の下地幹郎元衆院議員(61)は支持が広がらず、大阪で街頭演説するなど独自の戦いに走っている。 玉城氏と佐喜真氏は、翁長前知事の急逝に伴って実施された前回(2018年)の知事選でも対決。辺野古新基地阻止を訴えた玉城氏が過去最高の39万6632票を獲得し、約8万票の差で佐喜真氏を下した。 「今回は、さらに差が広がりそうです。7月の参院選に合わせて県知事選の情勢調査を行った際は横並びだったのに、自民党と統一教会との関係に注目が集まると、佐喜真氏は一気に失速してしまった。沖縄保守界のエースだった彼は、とりわけ統一教会と親密な政治家として有名ですから」(地元メディア記者)
■旧統一教会問題と振興費減額に嫌悪 地元紙などの報道によれば、佐喜真氏は19年から21年までの3年間で8回も旧統一教会や関連団体UPF(天宙平和連合)のイベントなどに参加。19年9月に台湾で行われた“合同結婚式”にも出席し、その画像をSNSに投稿していた(現在は削除)。
「佐喜真氏と統一教会との関係は、公明党の支持母体である創価学会も問題視していて、特に怒った女性部が動かないそうです。決起集会で学会関係者のために用意された席もガラガラでした。4年前は東京から学会員が大挙して応援に入っていましたが、今回は期日前投票の動きも鈍い」(前出の地元メディア記者)