
思い込みや偏見は、正しいデータを見ても記憶を歪ませてしまう:実験結果
昨年、世界中で大ヒットした書籍『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』。年末年始に読んでみたという方も多いかもしれません。
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同書には「データをきちんと正しく把握したうえで事実を捉えよう」というメッセージが込められていますが、
改めて事実を捉える上で心に留めておきたいような研究結果内容がオハイオ州立大学から発表されていました。
思い込みは、正しいデータを勝る場合がある
同大学が行なった実験によると、私たちはなにか強い思い込みのある事柄、事象について、
自身の思い込みとは逆を示すデータ結果が出ていると知っても、無意識のうちにそのデータ結果を歪めて
自身や世間の思い込みに沿った内容で記憶にインプットしてしまう傾向にあるそう。
自分の曖昧な記憶やイメージだけではなく、正しいデータを見ているにも関わらず、記憶に誤ってインプットされているとは驚きです。
いったいどのような実験だったのでしょうか。
何故インプットが歪んでしまうのか?
実験では、110名の被験者に社会問題に関する4つの説明を読んでもらいました。
4つのうち2つは、実際のデータが多くの人の認識と一致する内容のトピックを取り扱い(例えばアメリカでは同性婚に対して反対より賛同している人のほうが多い など)、
残りの2つは実際のデータが多くの人の認識とは異なるであろうトピックを選定します。
例えば、2007年から2014年の間、アメリカにおけるメキシコからの移民数は実際に減少していますが、そのことを示すデータを含む資料を被験者に読んでもらったところ、
多くが自分たちの予想に反してその期間実際に移民の数が減っていることを知り、驚きました。
実際に眼球の動きをトラッキングしてみると、数の減少を示す箇所を読んでいるあたりでは何度も反服してその数字を目で追っていたそう。
つまり、他の箇所よりもその数字の箇所は注意深く読み込んだ分、正しいデータが脳にインプットされているはずなのですが、
資料を読み終えた後の回答は、「移民の数は増えている」という人が大多数を占めたというのです。
○○すると、さらにゆがみは悪化する
この実験を率いたメンバーのひとりであるJason氏はこう述べています。
「人は意図的に事実を歪めているわけではありませんが、もとから自分のなかで作りあげられている偏見が作用しているのでしょう。
そしてその誤った情報を他人とシェアするとき、事態はさらに事実とは大きくかけ離れていってしまうようです」
「
オハイオ州立大学
」より翻訳引用
今回の実験では、伝言ゲームのように、最...
一部抜粋。詳細はサイトで
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200116-00000003-biz_lifeh-life