シリーズ「総力報道・追跡」です。
HTBが取材を続ける恵庭市の牧場での障害者虐待の問題。
住み込みで働いていた3人が牧場などを訴えた裁判が続く中、牧場側が労災申請で不正受給していた疑惑が浮かび上がりました。
いまもひっそりと牧場の一角にたたずむプレハブ小屋。
ここで働いていた障害者たちが住んでいました。
しかし・・・牧場主の妻「労働者ではないからね」
牧場で働いていた男性「給料はでていないです」
毎日働いても給料がもらえない生活。
そして新たな疑惑が…
原告弁護団中島哲弁護士「月給、12万5000円のパート従業員として勤務していたと」
牧場が労災の申請を使って不正受給した疑惑が浮かび上がりました。
恵庭市にある遠藤牧場。
かつてプレハブ小屋や平屋に知的障害のある3人が住み込みで働いていました。
人はいずれも知的障害があり、「障害年金」をもらっていました。
2カ月ごとにおよそ14万円。
口座は牧場が管理していましたが、3人が牧場を離れた時、年金が勝手に引き出されていたことが発覚しその額は過去20年分だけで、3人合わせて5000万円以上にのぼります。
かつて遠藤牧場で働いていた佐藤さん(仮名)
現在は障害者向けの就労支援施設で働いています。
佐藤さんQ牧場の時、お昼って何を食べていました?「お昼はたいしていいものじゃない」
Q朝は毎日何を?朝はご飯にお湯にたまごでしょ
Q飽きなかった?「食べたっておいしくない」
遠藤牧場では休みもなく劣悪な環境で冬にストーブも使うことができなかったといいます。
【中略】
これは2006年にその男性の労災について記録された書類です。
「牛の移動中、牛に引っ張られ、ひねり、左大腿骨を複雑骨折したもの」
男性は遠藤牧場でけがをし合わせて139日わたり休んだとしておよそ45万円の「休業補償給付」が申請されていました。
しかし、この「休業補償給付」を巡って新たな疑惑が浮かび上がりました。
実はけがをした男性、申請されていたことを知らず署名すらしていないと話しているということです。
原告弁護団中島哲弁護士「(男性は)そもそもこういう申請がされているということ自体も理解してなかったですしもっと言うと労災自体の仕組みについてもよくわかってらっしゃらなかったので、何もわかっていないまま、こういうことがされていたと認識」「裁判起こすときの委任状に一応名前を書いてもらったんですけどもそれも見本を見せた上で一生懸命写して書いてこれの倍ぐらいのサイズで全然違う字体でしか書けない」
では、この申請書は誰が記入したのでしょうか。
「事業の名称」の欄には牧場主の息子の名前が書いてありました。
さらに申請書には遠藤牧場では男性が「パート従業員」として月給「12万5000円」で勤務していたと書かれていたのです。
これまでの裁判で牧場側は障害者3人の「労働の対価」についてこう説明しています。
牧場側の答弁書「報酬としてはないがお菓子、ジュース等の提供をしていました」
なぜ給料を支払っていなかったのか。
遠藤氏の妻はHTBの取材に対し「労働者ではない」と話していました。
牧場主の妻「あの子たちに父さんはね『お前たちのかかるものはもらうぞ』とは言ってあれしていたみたいですけど」
「労働者ではないからね、契約もなにもしないでうちにただ扱ったんだから置いて」
これまで労働契約はなく、給料も払っていないと主張してきた牧場。
しかし、休業補償の申請書には牧場が男性に対し月に12万5000円を支払っていたと申請されていたのです。
また支給されたおよそ45万円はけがをした男性の口座に振り込まれるように申請されていましたがその口座は遠藤牧場が管理。
HTB北海道ニュース 2025/04/18
https://www.htb.co.jp/news/archives_31057.html
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