消防署によると、古正さんは4月2日夕方、東急田園都市線宮前平駅前の路上に停車中の車内で、心肺停止状態の50代男性に胸骨圧迫を施し、駆けつけた救急隊に引き継いだ。男性は搬送中に心臓の動きと呼吸が回復した。古正さんは一度車の前を通り過ぎたが、様子がおかしいことに気付いて引き返したという。
古正さんは中学2年時に父をがんで亡くしたことをきっかけに「人を助ける仕事がしたい」と救急救命士を志し、同大学保健医療学部救急医療学科に進学。1年時には、研修の一環として米国・シアトルで救急車両に同乗し、救護活動に当たった経験があった。
「一度経験していたので自信はあったけど、これで良いのかと不安もあった」と古正さん。男性が無事回復したことを聞き笑みを浮かべながらも、「AEDを持ってきてもらうとか、周囲の人に声を掛けるなど、できていない点もあった」と反省も忘れなかった。
砥石勝美署長は「技術的な自信はあったと思うが、勇気がいること。助かる命を助けたいという使命感が前面に出たと思う」とたたえた。
5/23(木) 19:30
カナロコ by 神奈川新聞
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