https://news.livedoor.com/lite/article_detail/17498284/
わたしが「純ジャパ」に出会ったのは去年のことだった。
とある大学の授業でゲストスピーカーとして呼ばれ、家族の話を絡めながら在日の歴史や現状を話したあと、先生や学生たちと昼食をともにした。
学生たちの聴きたい質問に答えていると、ある学生が「おなじゼミに純ジャパがいなくて」と言いはじめた。
「ごめんね。純ジャパってなに?」
聞きなれないことばと出会ったせいで、質問の途中で遮った。
「純ジャパって、純粋な日本人って意味です」
「そうなんだ。自分が学生だったころはそんなことばなかったなぁ」
「そうだったんですか!昔からあると思ってました。わたしたち、普通に使ってますよ」
日本国籍を取得した在日コリアンのわたしには意味が分からず、詳しく聴きたいと思ったものの、その子は授業があり、途中で帰ってしまった。
いつか聴いてみたいと思ってたものの、機会に恵まれなかったが、最近になり、国際系の学部に通っているある女子大生と話ができた。
彼女は韓国語を勉強していて、韓国留学もしたらしく、「韓国人の友だちがほしいんですよね」と言った。
「そうなんだ。まぁ、わたしも日本国籍は取ってるけど、韓国人だよ」
「えっ!意外でした!いいなぁ」
まさかの反応に「いいのか?」と苦笑いした。
「いいじゃないですか。わたし、純ジャパなんでうらやましいです」