海外メディアUploadVRは、2017年2月13日の記事において、
PS VRの新トラッキングシステムに関する特許を報じた。
PlayStationカメラを用いた現在のPS VRトラッキングシステムは、
近くに明るい光源があったり、鏡のような光を反射するモノがあったりすると、
トラッキングにトラブルが生じる恐れがあることは知られており、
改善の余地が多いにあるシステムと考えられている。
同メディアによると、ソニー・インタラクティブ・エンターテインメント(SIE)は、
既存の問題を解決する可能性のあるPS VRの新しいトラッキングシステムに関する特許を
2017年2月9日付けで発行した。
「プロジェクターに関係するコントローラーに対応したフォトセンサーの方向を決定する方法」と題された特許では、
現在使われているPlaystationカメラの代わりにビームを発するトラッキングセンサーが採用される(トップ画像参照)。
このビームを発するセンサーが向きを変えながら、ユーザーが持つコントローラーとVRヘッドセットの位置と動きをトラッキングするのだ。
以上の新トラッキングシステムは、画像と説明を参照する限りでは、
VIVEで採用されているトラッキングシステムと酷似している。
そして、同システムがVIVEのトラッキングシステムと同等の性能を発揮するかどうかはわからないにしても、
既存の問題を解決する可能性は多いにありそうだ。
特許には、記事トップで引用した画像のほかに、興味深い画像がもう1枚掲載されている(下の画像参照)。
その画像も新トラッキングシステムを解説しているのだが、VRヘッドセットとコントローラーがワイヤレスの状態で描かれているのだ。
ワイアレス状態で描かれているのは、トラッキングシステムの説明のためにはコードを描く必要がない、
という便宜的な理由によるかも知れない。
しかし、もしかしたら次世代のPS VRはワイヤレス化している可能性があることを考慮して描いているかも知れない。
以上の特許が実際に実現するかどうかは、全く不明である。
とは言うものも、新トラッキングシステムの特許を発行するということ自体が、
ソニーが次世代PS VR開発を視野に入れていることを示唆している。
先日には、PSイギリス・リーダーが「将来コンソール機はPS VRの周辺機器になるかも」と発言していることも合わせると、
PS VRこそPSシリーズの正当な継承者である、とソニーが考えている可能性は高いと言えるだろう。
PS VRの新トラッキングシステムに関する特許を報じたUploadVRの記事
http://uploadvr.com/new-patent-suggests-sony-working-vive-like-tracking-psvr/
VIVEに似たトラッキングシステムに関するソニーの特許ページ
http://www.freepatentsonline.com/20170039959.pdf