米調査会社のIDCは18日、新型コロナウイルスの影響で2020年の半導体市場の収益成長率が19年比で6%減少するとの予想を発表した。市場が受ける影響額は258億ドル(約2兆8000億円)にのぼるという。サプライチェーンの回復には3~9カ月かかり、世界経済の混乱も同程度継続すると見込む。従来予想では、20年の半導体市場は前年比でプラス成長する内容だった。
IDCは4つのシナリオを想定し、最も可能性の高いものが6%減だとした。中国の技術サプライチェーンへの影響は大きく、回復の時期は不透明という。ただ、世界経済の混乱が早期に収まれば、世界の半導体市場の成長率がプラスになる可能性もあるとみている。次世代通信規格「5G」や高性能コンピューターなどへの技術投資が、市場の落ち込みを下支えするとの見通しも示した。
2020/3/19 10:54
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56980860Z10C20A3EAF000/